小さな子どもを持つご家族のみなさまは、川崎病を知っていますか?
最近、この川崎病に罹ったというママ友さんのお話をいくつか耳にすることがありました。
どうやら最近流行っているそうです。
川崎病とは皮膚の病気で、後遺症が起きる可能性がある病気です。
万が一、子どもが川崎病にかかったら、どうすれば良いのでしょうか?
川崎病を知らない人が多いと思いますので、川崎病の症状から対処法、予防方法についてご説明します。
川崎病とはどんな病気?
まず、川崎病とは医学的には皮膚粘膜リンパ節症候群(MCLS)と呼ばれる病気です。
日本では、1967年に川崎富作博士によって報告された熱性疾患です。
子どもの中でも、乳幼児(特に生後半年から3歳くらいまで)が川崎病にかかりやすく、高熱や皮膚粘膜症状を引き起こします。
例えば、抗生物質で改善しない高熱(40度前後が5日以上続く等)が続くと、掌蹠(しょうせき)、手の平や足の裏の手足の紅斑、硬性浮腫( こうせいふしゅ )などの症状が表れます。
分かり易く言うと手や足の裏が赤くパンパンに腫れるような症状となります。
ときには、咽頭粘膜の発赤、舌が赤く腫れあがり、ブツブツとしたイチゴ状舌、じんましんも見られ、多くの子どもが痛みに苦しめられます。
もし、具合が悪すぎると、動脈瘤や心筋炎などの心臓血管形の重篤な後遺症を引き起こしかねません。
川崎病の症状を聞いただけで、子どもの命にかかわる病気だと分かるかと思います。
川崎病の疑いがあるような症状が出た場合はすぐに病院へ行くようにしてください。
川崎病の原因とは?
では、そもそも川崎病はなぜ発症するのかと言いますと、原因は判明されていません。
医師曰く、何かの感染症が原因で、起こってしまったのではないかと。
細菌やウイルスなどよる感染、環境によって起こる説もありますが、今のところ確かな原因は分かっていません。
兄弟や姉妹が同時期に発病するケースもあるので、遺伝的な要素の研究がされているのが現実です。
川崎病の原因を判明させればノーベル賞も狙える功績となると言われているくらい、原因の特定が難しい病気のようです。
日本のどこで流行っているの?
川崎病は、日本の川崎富作博士によって発見されてから、1990年以降徐々に感染する人が増加しています。
日本だけなく、欧米やアジア諸国でも同じように増加傾向にあります。
川崎病は、人にうつる可能性があるかどうか判明されていませんが、流行があることから伝染病である可能性も否定されてはいません。
ただ、川崎病にかかった患者さんと同室になったとしても、日本では、川崎病を発症したという例はなく隔離入院はしていません。
兄弟や姉妹のあいだで、川崎病を発病するケースは、川崎病患者の1.1%しかないので、伝染する可能性は限りなく低いとみられているということでしょう。
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家庭内の何かの因果関係により、感染した可能性は無しとは言えませんが、川崎病についての正しい知識を持っておくことは重要かと思います。
後遺症はある?
先ほど後遺症の可能性があると言いましたが、例えば、狭心症や心筋梗塞などの心臓を覆う冠動脈系の後遺症が発生する可能性があります。
胸がギュウと締め付けられ、発熱発疹や、目の充血、心臓血管と繋がりがある首のリンパ節の腫れ、手足の腫れなどを起こし、終いには、血管が狭くなる冠動脈瘤に陥ります。
つまり、頭痛や胸痛などの症状が後遺症として身体に表れるのです。
そうならないためにも、川崎病を未然に防げるよう努力し、健康的な生活をおくれるよう心掛けましょう。
川崎病の予防法はある?
川崎病は現在、原因が判明されておらず、根治的な予防法がありません。
乳幼児に感染が多いので、ウイルス性感染なのか遺伝子による感染なのか分かりませんが、今できる予防方法を行なっておきましょう。
例えば、自宅に帰ったら、手洗いやうがいをして、ばい菌やウイルスを持ち込まない事です。
また、食事などの前には消毒を徹底して、口の中に感染を広げないことが大切です。
原因が確立されていないので、不安に思うご家族の方がいますが、今できる最低限のケアを行って、川崎病を未然に予防して下さい。
実際に川崎病になった時の治療法や薬とは?
川崎病の治療法
川崎病は、心臓の冠動脈に炎症が起きて冠動脈瘤ができると、命にかかわることもあります。
そのため、川崎病の治療では、急性期のあいだに、強い炎症反応を押さえ、沈静化させることが大切です。
冠動脈瘤の発生を抑えるには、血液を固まりを改善させ血栓ができるを防ぎ、血管の炎症を和らげるアスピリン治療法を取り入れます。
次に、静脈内に点滴で投与する免疫グロブリン療法です。
免疫グロブリン製剤を使い、炎症を抑え毒素を中和させる働きがあります。
もし、リンパ節の腫れがあるときは、リンパ節の血小板という働きを改善させます。
川崎病で服用する薬
免疫グロブリン治療法を行なったあとは、約24時間から48時間経過観察します。
その間にほとんどのお子さまは、解熱し安定が見られます。
もし、解熱が見られないときは、免疫グロブリンを追加したり、ステロイド薬、免疫抑制剤を使います。
さらに、血漿交換をして回復を促します。
機械を使って血液を体外に出す血漿交換なら、清潔な血液を体に戻すので、効果が見られるでしょう。
川崎病は治る?
予防策も原因もわからず、命の危険もあることから川崎病は恐ろしい病気と思われるかと思いますが、上述したような適切な治療を行えば完治する病気です。
つまり、予防法や原因はわからないけれども治療法については確立されているので、必要以上に怖がることはありません。
ただし、お医者さんの言ったことには従うようにし、症状が出なくなったからといってアスピリンの投与を自己判断で止めるなどということはしてはいけません。
そのような自己判断で投薬を止めたりすると、後遺症が残るケースが報告されています。
川崎病は再発する?
川崎病を治療して、症状が無くなったとしてもしばらくは経過観察が必要ですが、再発する可能性は3%程度あります。
病気の再発率としては低い方ですが、乳幼児で発症し、大人になってからまた発症する例もあります。
川崎病まとめ
このように川崎病は子どもがかかりやすいと言われているので心配するママさんも多いかと思います。
初めてママ友から川崎病の事を聞いた時は川崎地区で発症する公害による病気かなにかかと思っていましたが、川崎博士の名前から付けられた病名で、命の危険性がある病気だということがわかりました。
川崎病の原因が、まだ確立されていないので、何か子どもの具合が悪いと思ったら、早めの行動が重要です。
また、少し長期の入院(1ヶ月前後)が必要となるなどご家族の方々のサポートが必要になる病気です。
万が一、川崎病の症状が表れたら、すぐに病院に受診して、医師の指示を仰いで下さい。
適切な治療法を受けて、子どもの命を守りましょう。
現在、川崎病に罹っているお子様をお持ちのママさんは適切な治療さえ行えば完治する病気なので、希望を持って、お子様をサポートしてあげてください。
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