私がいた産院では、任意で「臍帯血」を保管するかを聞かれました。
そもそも「臍帯血」自体初めて聞く言葉でした。
このような事を他の産院でも行っているのかは不明ですが、やるやらないは別として知識として知っておくはいい事かな、と思います。
臍帯血とはなに?
臍帯血とはお母さんと赤ちゃんと結ぶ「へその緒」に含まれる血液の事です。
これには血液を作る細胞、筋肉、骨格、臓器、神経を作る細胞などの「幹細胞」が豊富に含まれています。
白血病などの治療で使われて有名ですが、他に脳性麻痺や神経系の自己免疫疾患の治療にも使える事が出来ます。
かなり有能な血液ですが、これが出産時にしか取れない貴重な血液なのです。
ですので、出産までに保存するのかの有無を確認されました。
出産時での「臍帯血」摂取に痛みはなく、危険性はないので親族や身内に病気になっている方や遺伝的に不安がある方は検討してみてもいいと思います。
臍帯血での治療例
実際に白血病の女児や脳神経障害の男児が治療された例があります。
自身の血液でもあるので、拒否反応や合併症などはなかったそうです。
そして、白血病と言えば治療が辛い事もよく聞きます。
しかし臍帯血の場合は手術をするのではなく、「臍帯血幹細胞」を静脈に点滴注射するので体への負担を減らすことが出来るそうです。
男児は2歳の時、細菌感染の為に右脳梗塞、左片麻痺、色覚異常と診断されていましたが、治療後は左片麻痺が改善され色覚も12色まで見分ける事が出来るようになったそうです。
ただし、こちらの男児はアメリカでの治療だったそうです。
アメリカでは臍帯血で「自閉症」や「難聴」などの治療にも取り組んでいるそうです。
日本では脳性麻痺が10例(高知大学病院)、低酸素性虚血性脳症(大阪市立大学病院、他)で症例があります。
症定数がかなり少なくなってしまいますが、臍帯血を利用した治療法が少しずつ確立している状態です。
臍帯血の保管方法と保管料金
採取された「臍帯血」はステルセム研究所の細胞処理センターに送り届けられ、保管されます。
到着した「臍帯血」は出産後48時間以内に「幹細胞」を抽出する作業が行われます。
抽出された「幹細胞」は超低温の液体窒素で保管されます。
センター自体がどのような場所なのか・・と言うのも気になるところです。
国内最大級の保管施設と言われ、耐震性と厳重なセキュリティシステムで国際規格ISO9001の認証を取得しているそうです。
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気になる方は施設の見学もできるそうです。
私の通院していた産院でも見学バスツアーがありました。
私はタイミングが合わず参加しておりませんが…。
臍帯血保管のための料金は?
そして一番気になったのは保管するためにかかる料金でした。
やはり安くはないです。
10年間で210,000(税抜き)だったので、経済的余裕もなくてはいけません。
月割り計算すると、一か月1750円の計算となります。
このようにして聞くと月々は安いかもしれません。
分割でも支払えるようで、12回と24回がありました。
だとしても、私にはきつい金額でした。
臍帯血の保管は諦める
正直、切羽詰まった状況でもなく、身内にも病気の人がいなかった為、金銭的な部分で判断しました。
結果、保管はしませんでした。
考えた末に、保管することは断念しました。
私の通っていた産院の先生は、お姉さんを白血病でなくされておりました。
自身の奥様の出産時には、このような情報もなかった為保管が出来なかったそうです。
あの時、この制度があれば利用していました!と強くおっしゃっていました。
身内で唯一の白血病患者だったそうで、まさか自分の姉が。と思ったそうです。
今後、誰にどのような事があるかわからない。
そう思えば、保管しておけばよかったのかも。と思う反面経済的に厳しく子供を育てて家族で生活するのでいっぱいな私には無理でした。。
いつ誰がどのような病気になるかはわかりません。
保管していても、別の病気になる可能性もあります。
しかし、臍帯血さえ保管しておけば。という状況がやってくるかもしれません。
先は誰にもわかりません。
家族が元気で暮らしていける事の幸せを改めて感じます。
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